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今年もまた、最低賃金が上がる──埼玉の社長が夏のうちにやる三つの備えと、最大600万円の助成金

今年もまた、最低賃金が上がる──埼玉の社長が夏のうちにやる三つの備えと、最大600万円の助成金

「うちは日給月給だから最低賃金なんて関係ない」——そう思っている社長ほど、この秋は要注意です。2026年度の地域別最低賃金が今夏に決まり、10月にはまた数十円規模で上がります。埼玉県は2025年11月にすでに過去最大の63円アップで時給1,141円。職人やドライバーを日給で雇っていても、見習いやパート事務の時給換算が最低賃金を割っていれば、それは立派な法違反です。

今年もまた、過去最大級の引き上げが来る

2025年度の最低賃金は全国加重平均で約1,121円と、こちらも過去最大の上げ幅でした。埼玉はそれを上回る1,141円です。そして政府は「2020年代のうちに全国平均1,500円」という目標を掲げています。これを実現するには毎年7%超、金額にして100円前後の引き上げが必要という試算もあり、日本商工会議所などは「中小企業の実態と乖離している」と見直しを求めているのが現状です。2026年度の目安は、厚生労働大臣の諮問を受けて7月ごろに答申される見込み。つまり今まさに、来年の数字が決まろうとしている時期です。

賃上げそのものは、人を採り、定着させるためには避けて通れません。問題は、上がった人件費をどう吸収し、どう取り返すか。ここで社長の打ち手が三つあります。

社長が、夏のうちにやる三つのこと

一つ目は、自社の「事業場内最低賃金」——いちばん安い人の時給——を今すぐ確認すること。10月の改定額を下回らないか、日給や月給の人も時間換算でチェックします。足場・解体・土木の若手や、運送の構内作業、事務のパートが盲点になりがちです。

二つ目は、どうせ上げるなら「業務改善助成金」を使うこと。これは事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、あわせて生産性を上げる設備投資をした中小企業に、その費用を助成する国の制度です。令和8年度は50円・70円・90円の3コースで、助成上限は最大450万円(特例なら600万円)。埼玉のように事業場内最低賃金が1,050円以上なら助成率は4分の3。施工管理アプリ、配車・勤怠システム、高所作業車や電動工具といった「現場を楽にする投資」が対象になります。受付は2026年9月1日から、締切は最低賃金の発効日前日か11月末の早いほう。計画と見積りは、この夏のうちに固めておくべきです。

三つ目は、増えた人件費を堂々と単価に乗せること。建設の標準労務費、運送の標準的運賃は、まさに「人件費を価格に反映させる」ための公的な物差しです。最低賃金が上がった事実は、元請への見積り交渉のれっきとした根拠になります。黙って飲み込まないことです。

最低賃金の上昇は、もう止まりません。だからこそ振り回されるのではなく、先に動いた社長が勝ちます。助成金で現場を強くし、上げた分を堂々と単価に乗せる——その一手間が、来年の決算と、来年の採用を変えます。INFRA HEROESは、現場で稼ぐ埼玉の社長を、これからも応援します。

出典:埼玉労働局・日本経済新聞(埼玉県最低賃金1,141円)/厚生労働省 中央最低賃金審議会/厚生労働省 業務改善助成金(令和8年度)/日本商工会議所 最低賃金目標見直し要望(時事通信)

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