麻布十番の路地裏。地下へ続く階段を降りて扉を開けると、そこは16席だけの静かなカウンター。席に着くと、目の前で大将の岡田さんが黒毛和牛を一切れずつさばいていきます。包丁が入るたび、肉の断面がすっと色を変える。これはもう、料理というより一幕の芝居です。今日は”岡田劇場”の特等席、麻布十番「肉割烹 岡田前」の話をします。
完全予約制の”肉のショータイム”。目の前で肉が変わる
「岡田前」は2021年に麻布十番でオープンした、完全予約制の肉割烹です。メニューはコース一本勝負。事前にほとんど仕込みをせず、お客さんの目の前で切り、スペイン製の釜で炭焼きにする。だから一皿ごとに臨場感があります。黒毛和牛を前菜からメインまで自在にあやつる構成で、食べログでの保存数は約2万件という人気ぶり。その日いちばんの肉を、その瞬間に味わえる――それがこの店の贅沢です。
まず名物から。神戸ビーフと松阪牛を合わせたメンチカツの上に、雲丹をたっぷり。サクッ、ジュワッ、とろり。反則級のうまさで、彼女の心を一発で掴みにいきます。

そしてメインの炭焼き和牛。赤身のうまみと脂の香ばしさが、炭の力で一段引き上がります。

生タン、キャビア、シャトーブリアン。攻めの一皿が続く
薄く引いた生タンは、とろけるような舌触り。すだちをきゅっと搾って。

和牛のユッケに、キャビアを惜しみなく。塩気と旨みの波状攻撃です。

そして、とろけるシャトーブリアン。ここまで来ると、言葉は要りません。

締めは、なんと大将が打つ手打ち蕎麦。肉でとことん攻めたあとの、この一杯の粋なこと。最後まで隙がありません。

“段取り”と”覚悟”で挑む、勝負の一軒
ここぞ、という夜に使う店です。だから準備も本気で。第一に、予約。完全予約制で、予約は公式サイト(OMAKASE)から。記念日が決まったら早めに押さえるのが鉄則です。第二に、財布。サービス料15%込みで、ひとり六万円前後は覚悟しておく。見栄を張るより、無理なく出せる日を選ぶのが大人です。第三に、会話。生肉やキャビアなど攻めた料理が続くので、相手の好みは事前にさりげなく確認を。とはいえ、目の前で岡田劇場が進むので、会話が途切れても気まずくなりません。むしろ二人で同じ”ショー”を観ている一体感が生まれます。
住宅でも土木でも運送でも足場でも解体でも、現場で身体を張って稼いだ金です。年に一度くらい、最高の和牛で大切な人を本気で喜ばせる夜があってもいい。そのために頑張る一年も、悪くないはずです。INFRA HEROESは、あなたの勝負の夜を全力で応援します。
出典:肉割烹 岡田前(食べログ) https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13255880/
