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「借りたカネの、返し時が来た」──ゼロゼロ融資“最後のピーク”の夏、埼玉の社長が黒字倒産を避ける三つの手

「借りたカネの、返し時が来た」──ゼロゼロ融資“最後のピーク”の夏、埼玉の社長が黒字倒産を避ける三つの手

コロナ禍で借りた「ゼロゼロ融資」の返済が、この夏、最後の山場を迎えています。据置期間を終えて返済が本格化する会社が2026年4月から9月に集中し、通帳の残高とにらめっこする社長が、埼玉の現場にも少なくないはずです。「工事は動いている。なのに、金が残らない」——その感覚があるなら、今日の話は他人事ではありません。

数字は正直です。2025年の建設業の倒産は2,021件。前年より6.9%増え、4年連続の増加で、12年ぶりに2,000件を超えました(帝国データバンク)。とりわけ、とび・解体といった人手のかかる工種で倒産が目立ちます。さらに、ゼロゼロ融資を借りた後に力尽きた倒産は累計2,200件超。据置期間が2年以内の会社が約8割を占め、いよいよ返済が始まる——これが「2026年の夏」の景色です(東京商工リサーチ)。

怖いのは、赤字で潰れるより「黒字なのに現金が回らず」潰れるケースが混じっていること。工事は請けている、利益も出ている。でも入金は完成後、外注や材料の支払いは先。そこに毎月の返済が乗れば、帳簿は黒でも財布は空になります。

明日からできる、三つの手

一つ目は、返済予定表と資金繰り表を机に並べること。月々いくら返し、いくら入って、いくら出るのか。半年先まで数字で見える化すれば、「危ない月」が前もって分かります。どんぶり勘定では、危機は当日にしか気づけません。

二つ目は、苦しくなる前に銀行へ行くこと。返済がきついなら、条件変更(リスケ)や借換保証で毎月の返済額を圧縮できる場合があります。ポイントは「延滞してから」ではなく「延滞する前」。追い込まれる前に相談する社長ほど、銀行も一緒に知恵を出してくれます。

三つ目は、入金を早め、単価を上げること。出来高部分払いや前受金の交渉で、完成を待たずに現金を入れる。そして標準労務費を盾に、上がった人件費・資材費をきちんと請負単価へ乗せる。値決めの弱さは、そのまま資金繰りの弱さになります。

資金繰りに強くなるのは、決して「弱い会社」の証ではありません。むしろ、現場と職人の生活を守るための、社長にしかできない仕事です。カネの話から逃げない——それがこの夏を越え、来年も現場に立ち続けるための、いちばん確かな一手です。埼玉の空の下、あなたの会社が「畳む側」ではなく「残る側」であるために。

出典:帝国データバンク「建設業の倒産動向(2025年)」、東京商工リサーチ「2月のゼロゼロ融資利用後倒産」

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